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ネーミング解体新書

■2009.09.16 日本を動かすネーミング!?

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日本を動かすネーミング!?
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まず、はじめにおさらいです。
ネーミングって何?

簡単に言うと、ネーミングとは商品の名前、
そのものを規定するもの、
何者であるかを伝えるもの。

ネーミングは自分が何者かを伝え、
こうありたいという形も提示することができるのです。

さて、今日9月16日。
鳩山新政権、誕生の日です。
ほんとうに任せちゃって大丈夫?
民主党に対する懐疑の念が、なんとなく世間を覆っています。

でも一方で、みんながどこかで思っている。
「日本が変わるかもしれない」

革命的だったそんな選挙戦のカギになったのは、
実はネーミング。
今回の選挙を、自民党の麻生総理が『安心社会実現選挙』と命名したのに対し、
民主党の鳩山代表は『政権交代解散』と切り捨てた。
『安心社会実現選挙』て…。
説明的でスマートじゃないし、
なによりあなたが言うなよ、って思いませんか。

とある有識者は、ネーミングがこの選挙の勝敗を決めた
とまで言い切っていました。
民主党の勝利は、ネーミングの勝利だったというわけです。

この解体新書では、もう少し突っ込んで、
今回の選挙戦での、各党のキャッチフレーズを復習したいと思います。

民主党が打ち出したのは、もうご存じ。
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     『政権交代』
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対する自民党が掲げていたのも、ご存じ。
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   『日本を守る、責任力』
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なかなか回復しない景気。あがらない売上。ワーキングプア。広がる格差。
社会全体にうつうつとした気分が広がる中、
『責任力』と言われても、はぁ?
首相が数ヶ月で逃げ出すような政党に責任力などあるわけない。
もう、こんな生活は続けられない。
だから、国民は『政権交代』を望んだわけです。

『政権交代』
民主党に投票することで何が起こるかが明確であるワーディング。

ほとんどの国民はマニフェストまで吟味していないと言われます。
繰り広げられる熱戦の中、ムードの上で決定する、これがいまの日本の選挙。
そのムードを大きく左右したのが、ネーミングやキャッチフレーズだったわけです。

ちなみに、
民主党は『政権交代』を掲げる前、
『国民の生活が第一』という、民主党定番のスローガンをメインにしようとしていたそう。
なんだか決意の感じられない、ちょっと間の抜けた雰囲気。
その上、社会党や共産党、公明党などもおなじようなこと、言っていそうです。

はたしてその場合、いまのような結果があったかどうか。
今日、鳩山政権が誕生することはなかったかもしれませんよね。

そう、ネーミングにしろ、コピーにしろ、
言葉というものは、思っているよりもずっと力があるものなんです。
その力は、まさに日本を変えてしまうほど!

景気のよろしくないこの時代、
省エネルギーでコストパフォーマンスのいい、
この広告戦略を活用しない手はありません。
ネーミング、侮るべからず。

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